目次
ランキング上位30位以内の経験があるポケモンが使用不可
6月18日から始まるスペシャルレートは使用率ランキング上位30位以内の経験があるポケモンが参加できないルールのようです。
公式サイトより一部抜粋
バトルルールは、"過去のシーズンでランキング上位のポケモンが使用禁止のシングルバトル"です。
「US・UMリーグ」と「S・Mリーグ」のレーティングバトル「シーズン7~14」の終了時点、および「シーズン15」の2019年5月28日時点において、「シングルバトル」のポケモンランキング1位~30位にランクインした、フシギバナ、リザードン、ヤドラン、パルシェン、ゲンガー、ガルーラ、ギャラドス、カビゴン、サンダー、カイリュー、マリルリ、ハッサム、エアームド、ポリゴン2、バンギラス、バシャーモ、キノガッサ、クチート、ボーマンダ、メタグロス、ガブリアス、ルカリオ、カバルドン、グライオン、マンムー、ロトム、ヒードラン、ジャローダ、ドリュウズ、ナットレイ、サザンドラ、ウルガモス、ボルトロス、ランドロス、ゲッコウガ、ギルガルド、ドヒドイデ、ミミッキュ、カプ・コケコ、カプ・テテフ、カプ・レヒレ、テッカグヤ、カミツルギ、アーゴヨンは使用できません。
『ポケットモンスター サン・ムーン・ウルトラサン・ウルトラムーン』で手に入れたポケモンに加え、3DSダウンロードソフト『ポケモンバンク』を使って過去作から連れてきたポケモンを、そのまま使用することができます。
環境トップ不在&過去作ありのシングルバトルということですね。
使用不可による影響の大きいポケモン
1.ミミッキュ
圧倒的ストッパー性能を有するミミッキュの不在は見逃せないところ。
「ミミッキュで止まる」という問題に頭を悩ます必要がなくなり、特定のエースを通す構築にとっては嬉しいところ。
後述のカプ系を始めとした強力なフェアリーの使用不可と合わせて、ドラゴンや格闘タイプ全般も動きやすくなりそう。
2.ブルル以外のカプ系
コケコ、テテフ、レヒレが使用不可。
状態異常を阻害するフィールド、先制技を封じるフィールド特性持ちがいなくなることで、それらの技を強みとするポケモンが動きやすくなります。
また、状態異常の通りがよくなる=ラムの実の価値が向上か。
3.強力な鋼ポケモン
今回のルールで使用不可となる44種のポケモンのうち11種は鋼タイプのポケモンです。
強力な耐性を持つ鋼タイプの選択肢が少なくなることで、攻守両面で大きな影響がありそうです。
また、普段はあまり見かけない鋼ポケモンが鋼枠として重宝されるかもしれません。
スペシャルレートS16における注目ポケモン/各構築/パーティ
上記の使用不可ポケモンを踏まえつつ、注目のポケモンや各構築への影響を考えてみます。
1.オニゴーリ
シンプルシンフォニーでも要注意ポケモンとして名前が挙がっていたね…。
シンプルシンフォニーと異なるのは相方候補筆頭であるジャローダが使用不可な点。
また、オニゴーリの天敵であるフリージオはこのルール下でも健在です。
2.雨パーティ
あめふらし:ペリッパー/ニョロトノ
すいすい:ラグラージ/キングドラ/ルンパッパ/マンタイン/ゴルダック/ツンベアーなど
ペリラグコンビ健在。キングドラやルンパッパも水に強いすいすいポケモンである点が光ります。
雨パに採用されるポケモンのなかではナットレイやハッサムが使用不可ですが、雨パにとってナットレイは敵に回すと厄介なポケモンでもあるので一概にマイナスポイントとは言えないか。
貴重な鋼枠であるジバコイルあたりも自然に組み込みやすかったりと天候特性関連以外の選手層も厚く、天候パーティの中では頭一つ抜けている感じがあります。
カプ系で唯一使用可能であり、存在感を増しそうなブルルへの対策は必須か。
3.砂パーティ
すなおこし:ギガイアス
すなかき:サンドパン/ルガルガン/ムーランド
砂始動要員のうちカバルドンとバンギラス、砂エース筆頭であるドリュウズやルカリオが使用不可と純粋な砂パメンバーは不在が多いです。
また、砂パの補完としてよく採用されるボーマンダも使用不可となっています。
ギガイアス自身はオニゴーリやビビヨンにロクブラで抵抗ができるステロ巻き要員として優秀なため、砂に拘らずに単騎起用はありか。
4.晴パーティ
ひでり:キュウコン/コータス
ようりょくそ:ナッシー/ドレディア/モジャンボ/ウツボットなど
サンパワー:メガヘルガー/エレザード/キマワリ
メガリザードンYが使用不可。
始動役&晴れエース双方にとって厄介なヒードランがいないのは嬉しい反面、同時にヒードランは晴パの良き相方にもなるポケモンなので複雑なところ。
5.霰パーティ
ゆきふらし:Aキュウコン/バイバニラ/ユキノオー
ゆきかき:Aサンドパン/ツンベアー
天候特性関連で使用不可なポケモンがいません…が、使用不可ポケモンがいないにもかかわらず選手層の薄さが目立ちます。
とはいえAサンドパンは他の鋼ポケモンの減少により、攻守両面で相対的に地位が上昇しているか。
後述の積みポケモンも強力なため、Aキュウコンが採用されてもAサンドパンは採用されないいつもの光景になってしまいそう…。
6.積み構築
積みエース:ジャラランガ/ポリゴンZ/オノノクスなど
バトン:ペンドラー/イーブイ/サクラビスなど
壁張:Aキュウコンなど
積みサイクルにしても積みバトンにしても、全抜きを狙う上で障害となるミミッキュの不在は大きいです。
障害となる強力なフェアリーが減少し動きやすいZジャラランガ、さわぐによりオニゴーリや催眠使いへの対抗もできるポリゴンZや
先述の2体と異なり持ち物が自由で、自身よりSが高い強力なポケモンが減って抜き性能が高まったオノノクスあたりも強力か。
7.トリックルーム
エース:メガヘラクロス/ガラガラ/シザリガーなど
特性や技でトリルターンを消耗させてくるミミッキュ/バシャーモ/ギルガルドが不在なのはトリパにとってありがたいところ。
トリルエースとして誰を据えるかの選択肢も、クチートが使用不可なことを除けばなかなか豊富です。
8.耐久ポケモン(受けループ)
物理受け:ヌオー/オーロット/ママンボウなど
特殊受け:ラッキー/ハピナスなど
どちらでも(型次第):カプ・ブルル/モロバレル/クレセリア/ピクシー/バルジーナ/メガラティアスなど
グライオン/エアームド/ドヒドイデ/ヤドランといった主要ポケモンを失い、補完枠であるバンギラス/ゲンガーも使用不可と受けルの常連メンバーを見ると結構手痛い状態。
それでも書ききれないぐらいに受けポケモンの候補は豊富に存在し、環境トップの超火力ポケモンたちが不在、状態異常を阻害するフィールドを展開するコケコとレヒレの不在、逆に受けルのパーツになるブルルは健在と、+要素も見逃せません。
9.カプ・ブルル
先述した通り、ブルル以外のカプ系は使用不可、つまり特性によりグラスフィールドを上書きされる心配がありません。
11種の鋼ポケモンの不在や雨パのポケモンが粒ぞろいで使用率が高いと予想されることから、ブルル自身の攻撃性能も相対的に高まると思われます。
流行りそうなジャラランガにもマジシャで打点を持てるのもグッド。
反面、良き相方であるヒードランやドヒドイデは不在なのでこのルール下での並びを新たに考える必要がありそうです。
10.催眠使い
キノコのほうし:モロバレル/パラセクト/マシェード
ねむりごな:ビビヨン/バタフリー
さいみんじゅつ:デンジュモク
催眠対策となるフィールドを展開できるコケコとレヒレが使用できないため、催眠使いにとっては絶好の活躍の機会。
キノコのほうし使い筆頭であるキノガッサは不在ですが、ハマれば厄介なメンツが揃っています。
使用率ランキング(06/27時点)
6月27日追記。
使用率ランキングが更新されました。
前回のランキング発表時点では3位に入っていたムクホークは大きく順位を落としました。
代わりにウツロイドが2位に躍り出ました。マジカルシャインや一致毒技でジャラランガやサーナイトとも戦えます。
また、今ルールで使用不可となるポケモン44種のうち11種が鋼タイプであることからもわかるように通常環境では鋼ポケモンが多いのですが、このルール下で上位30位に入っているのはジバコイル(5位)とキリキザン(29位)のみと極端に鋼の少ない環境になっています。
ウツロイドは鋼が少ない環境で貴重な飛行/ノーマル耐性持ちであり、また一致技の通りがよくなっていると攻守両面で追い風を受けての躍進か。
ランキングの他のポケモンを見ても、本来ヒードラン/テッカグヤ/ギルガルド等の優れた耐性を持つ鋼ポケモンで止まりやすいアタッカーが多くランクインしており、鋼ポケモンの不在が与える影響の大きさがうかがい知れます。
相変わらず音技使いが多いのも印象的です。
フェアリーが減り抜き性能が高まったジャラランガ、貴重なフェアリーであり競合相手であるテテフ不在により相対的に価値が高まったサーナイト、メガマンダや強豪鋼ポケモンの不在により頭角を現したムクホークがトップ3に。
音技使いや連続技使い、特性すりぬけと身代わりに強いアタッカーの使用率が高いためかオニゴーリはランクインならず。
ランキング内の他のメンツを見ても非常に個性豊かですね。
まさしく他のポケモンの影に隠れがちだったり、環境に泣かされていたポケモンが活躍していていい感じの環境です。
総評
シンプルシンフォニーと比べると圧倒的に選択肢が多くて書ききれない…。
何か思いついたら加筆します。
スペックは高くても環境上位に天敵や上位互換じみたポケモンがいたために、日の目を見ることができなかったポケモンが活躍できるといいなと思います。
役に立つかもしれないものから誰得な記事まで、考察/雑記記事の一覧はこちら
いまだに更新中のUSUMのポケモン育成論はこちら